ー配管工事における安全対策の重要性を考えるー
配管工事というと、住宅の水道管やガス管の設置をイメージする人が多いでしょう。それほど危険がないと思われるかもしれませんが、配管工事には多くの危険が潜んでいます。
なぜなら、配管工事は一般家庭だけでなく、ビルや病院、工場などの配管も行うためです。配管内を通る物質もさまざまで、特に病院や工場では、危険な物質が多く、高度な配管技術が必要です。
今回は、配管工事の安全対策について紹介します。
配管工事は集中力が必要
水やガスなどを運ぶための管を建物内に設置する配管工事は、集中力を求められる仕事です。
配管は建物内の天井や壁の裏側など、狭い場所に設置することがほとんどなので、限られたスペースで作業を行わなければなりません。配管の施工は少しのミスでズレが生じ、漏れや爆発などの事故につながります。狭い空間で、ミスすることなく正確に施工するには、高い集中力が必要です。
配管工事での基本的な安全対策とは
配管工事では、さまざまな安全対策を必要とされます。基本的なリスクに対応するための、主な安全対策を見ていきましょう。
ヘルメットや安全防護服を着用する
配管工事では、ヘルメットや安全防護服を着用することは、重大な事故の防止につながります。また、事故の際の配管工の安全確保に役立つでしょう。
ヘルメットを着用することで、事故などの際の衝撃から頭部を保護し、落下物などから体を守るために欠かせません。高所作業や重い機材の取り扱いなど、配管工事では、頭部へのリスクが高まることも多く、ヘルメットを使用により、重大なケガや死亡事故を防ぐ可能性が高まります。
また、安全防護服は、化学薬品などの有害な物質から肌を保護するのに必要です。作業現場での粉塵は体に悪影響なので、ここでも防護服が役立ちます。暗くて見えにくい場所での作業では、反射材付きの安全防護服で、存在が認識でき、事故のリスクを軽減できるでしょう。
火災のリスクを減らす
配管工事の現場によっては、火災のが起きる危険性があります。火災が起きないよう、配管工事の前に現場を調査し、火災の発生しやすい場所を周知しておくことが大切です。ガス漏れや、配管による過負荷や、電気配線トラブルどが主な火災の発生原因となります。火災のリスクを抑えるためには、火災発生時の避難訓練など、作業員に対する安全教育をおこなうことで、事故の適切な対処ができます。
安全対策として、作業現場に不要な可燃物を置かないことや、遠ざけることが考えられます。作業エリアのゴミや、不要な資材が放置されていないかを確認して、火災の原因となるものを除去することで、火災のリスクを減らせます。電気作業をおこなう場合には、感電や火災が起こらないよう、安全装備で対策をすることが可能です。 配管工事の現場における火災予防をするためには、リスクを把握したうえでの安全対策が不可欠です。
配管工事現場での事故と安全対策
配管工事をおこなう現場では、どのような事故が起こる可能性があるのでしょうか。また、どのような安全対策が講じられているのかを紹介します。
配管からの漏出
配管を設置する際にミスがあれば、配管内を通る物質が漏出することがあります。漏れた物質が水の場合でも大変ですが、危険物の場合は大事故につながります。特に、工場のプラント配管では、高温の蒸気や化学薬品などが管内を通っていて危険です。漏れることがないよう、細心の注意が必要です。
安全対策としては、ゴーグルなどを準備しておくとよいでしょう。作業をしている場所の床に有害物質がたまらず、外部に排出できるよう、設備を整えておくことも大切です。
水道管の抜け出し
水道配管工事では、掘削の際に水道管が抜け出す事故のリスクが高いです。水道管は内側から外側へ常に圧力がかかっています。しかし、水道管の掘削や施工をするときには、配管の圧力が減少することで、水道管が抜け出すリスクが高まります。
安全対策としては、工事を始める前に、試験掘りをするなど、抜け出しについて検討をすることが大切です。試験掘りによって、すでに設置されている配管の埋設位置を確認できます。
感電
プラント工事では、電気を使用した機械などが設置されていて、そのための配線も多く見られます。配管工事をおこなう際に、電源が入っていると、感電のリスクがあります。感電事故は、死亡事故につながることもあり、とても危険です。
感電事故が起こさないための安全対策は、作業前に電源を確実に切ることです。また、電源が切れたことを確認し、すべての作業員で情報を共有することが大切です。また、工事の作業途中で、誰かが誤って電源を入れないように徹底しなければなりません。
安全対策が特に重要なプラント配管とは
プラント配管とは、工場内で使用する配管の施工をする工事をいいます。食品工場や自動車工場など、工場の種類はさまざまです。工場での配管工事が、一般家庭や商業施設などと異なる点は、配管のなかを化学薬品や高温の蒸気といった危険な物質が通ることです。危険なものが通る配管に、配管ミスや漏れが起きれば、大事故が起こる可能性があります。
危険な物質が通る配管では、配管の素材を選ぶにも高度な知識が必要です。配管の素材は、配管のなかを通る危険な物質に適したものを選択し、小さなミスも起こさないよう適切に配管しなければなりません。そのため、配管の素材について知識があることはもちろんのこと、配管のなかを通るガスや化学薬品などの物質に関する知識も持っていなければなりません。
まとめ
配管工事では、さまざまな事故が起こる可能性があります。そのため、事故を起こさないよう、一人ひとりの安全対策が必要です。特に、危険な物質を扱うプラント配管では、安全対策が重要視されています。プラント配管に限らず、すべての配管工事をおこなう現場では、安全対策を講じることはもちろんですが、配管工一人ひとりが高度な技術と集中力を身につけていることが大切です。
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